オセロは、1973年（今から35年前）長谷川五郎さん（茨城県水戸市の方なんです）が現在のルールとパッケージを作り発表したものなんです。最初に発表されたオセロの石のサイズは、当時の牛乳瓶の紙蓋とほぼ同じ大きさでした。（約35mm）これは、長谷川さんがオセロを商品化するために試作をおこなったとき、牛乳瓶の紙蓋を使って製作したからなんです。現在でも公式の試合ではこのサイズの石を使っています。この「オセロ」という名前は、あの有名な作家シェイクスピアの戯曲「オセロ」に由来しています。この「オセロ」の物語が黒人の将軍”オセロ”とその妻である白人の”デスデモーナ”の関係がめまぐるしく変わる展開であることが、まさしくこのゲームのようだ。と長谷川さんのお父さん、長谷川四郎さんが付けたものなんです。ちなみに、オセロの盤面の緑色は、将軍”オセロ”が緑の平原で勇敢に戦う様をイメージしたそうです。

オセロは、囲碁をベースにして生まれたゲームですが、長谷川さんが第二次世界大戦が終わって間もない頃、旧制水戸中学校（現水戸一高）時代に思いついた、「挟み碁」がもとになっています。「挟み碁」は囲碁の石を使って挟んだ相手の石を自分の色の石に取り替えるゲームですが、この石を取り替える手間を省くために白と黒の面を持つボール紙製の石を使い始めたのがオセロの歴史の始まりなんです。学校の休み時間の間に決着がついて、しかも覚えやすくて簡単なルールであることから、戦争で校舎がなくなり、青空授業が行われていた学校の生徒の間に徐々に広がっていきました。

ちなみに「オセロ」とよく似たゲーム、イギリス生まれの「リバーシ」は明治時代に日本にやってきました。「源平碁」や「レヴァルシー」「裏がへし」という名前で広まりましたが、あまり長く親しまれることなく、廃れていってしまったそうです。